住環境における異物の定性評価事例
2022.08.01 技術情報
〇概要
新築住宅の床で掃除しても時折見られる白色異物について、住宅の建材由来かどうか定性評価しました。白色異物を事前にSEM-EDXで分析したところ、炭素が主成分であると判明したため、有機化合物の官能基の評価が可能なフーリエ変換型赤外分光光度計(以下、FT-IR)で定性を行いました。
〇キーワード
FT-IR、住環境、異物、建材、クレーム
〇分析
・分析装置:Thermo Fisher SCIENTIFIC 製 Nicolet iS5
・分析方法:ATR 法
白色異物と建材の比較物それぞれの表面をFT-IRにより測定しました。
得られたスペクトルを所有のライブラリと照合しました。
白色異物は建材由来ではなく、ヒトの皮膚由来である可能性が示されました。